2020年東京五輪のマラソンコース。
一度は東京での開催が決まり、本番のコースで9月には代表選考会まで行われましたね。
ところが、IOC(国際オリンピック委員会)の決定を受けて、事態は一転。
札幌での開催に変わりました。
そして12月19日にようやく札幌の中心部を通るマラソンコースが決まりました。
そこで、どのようなコースに決まったのか、コース沿道にある名所なども紹介しながらみていきましょう。
目次
決定したマラソンコースは、約20km×1周と約10km×2周
札幌開催の東京オリンピック(五輪)マラソンは約20キロのコースを1周後、約10キロのコース2周で実施。後半は人員配置や大会後レガシー(遺産)の面で意見が分かれていましたが、折衷案で合意しました。https://t.co/sKyFEMiAt4 pic.twitter.com/85FX3JD5EV
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) December 19, 2019
今回決まったコースは、前半が約20kmのコースを1周、後半が約10kmのコースを2周して、合計42.195kmを走ります。
スタートとゴールは、ともに札幌の中心部である大通公園です。
まず、ランナーたちは大通公園を東西に往復します。
それから、札幌市内を南北に大きく周回するコースへ入って、時計とは逆の回りで1周します。
1周して大通公園に戻ってきたら、さっき1周したコースの北半分だけ、今度は2周します。
つまり、大きな周回コースの北半分では、ランナーが3回通ることになります。
この中には北海道大学のキャンパスも含まれていて、木陰を走ることになるので、暑さ対策の効果が期待されています。
全体に高低差が少なく、天候に恵まれれば好記録も期待できるコースです。
なお、スタート時刻は8月8日の女子、8月9日の男子とも午前7時と決まりました。
北海道マラソンとの違いは?
【やべーべや出没情報】
北海道マラソンの応援!
日時:8月25日(日)9:40~14:00
※8:00~14:00ごろ交通規制
場所:新琴似一番通り(札幌市北区新琴似1条1丁目)
※マップの35km地点付近です。#やべーべや #べやっこ #北海道マラソン #沿道応援 pic.twitter.com/ZBSMMKf5zn— しゃっけ@やべーべやinfo (@shakke_salmon) August 21, 2019
札幌では、毎年夏場に北海道マラソンが開かれています。
マラソンと言えば、有名な大会は冬場の開催が定番ですね。
そんな中、北海道マラソンは夏のマラソンとしては日本では最大級の規模で、有力ランナーも多く参加しています。
こちらもスタート・ゴール地点は大通公園です。
だったら、コースをそのまま五輪マラソンでも使えばいいのに…というところ、そうもいきませんでした。
北海道マラソンのフルマラソンコースの特徴は、札幌の中心部を南北に回ったあと、一気に北西方向の郊外に飛び出して、そこを往復してくるところです。
五輪のマラソンコースを決めるにあたっては、沿道の警備の問題などから、郊外に出るのではなく、札幌の中心部を何度も回るコースが検討されました。
その結果、今回決まった周回コースとなりました。
もっともコースの一部は北海道マラソンと同じなので、これまで開催されてきた実績は生かされています。
コース沿道には札幌ならではの名所がいっぱい
札幌遠征の朝のお散歩コース(北大キャンパス)がオリンピックにマラソンコースになってる(^_^) pic.twitter.com/escRdjrdFJ
— kimiko (@ginger_neo) December 21, 2019
今回決まった五輪マラソンコース。
沿道には、札幌ならではの名所がたくさんあります。
まず、スタート・ゴール地点の大通公園です。
札幌の中心部を東西に延びる広々とした公園で、お天気カメラでもおなじみ。
大通公園の東の端には、さっぽろテレビ塔が立っています。
テレビ塔をバックに走るランナーたちの映像が全世界に流れることで、見ている皆さんにはきっと印象に残るシーンとなるでしょう。
大通公園を出ると、続いて通るのはすすきの交差点。
昼間よりも、むしろ日が落ちたあとのネオンサインが光り並ぶ景色の方が有名ですね。
周回コースの北半分では、JR札幌駅の東側と西側とを交互に通っていきます。
ここには、北海道で一番高い建物であるJRタワー(高さ173m)がそびえ立ちます。
最上階38階には展望室がありますが、ここからのレース観覧は果たしてできるのでしょうか?
そして、3回通過する北海道大学のキャンパス。
東京ドーム約38個分の広さを誇っていて、イチョウ並木をはじめ、キャンパスそのものが観光名所になっています。
終盤の勝負どころである40km地点はちょうどキャンパスの中です。
緑豊かな沿道とは裏腹に、熱い戦いが期待できます。
五輪マラソン開催で、毎年恒例のイベントはどうなる?
【東京五輪】マラソン札幌開催は「さっぽろ夏まつり」と共存へ ビアガーデンも縮小しないよう調整 https://t.co/1jXQR0x2YM pic.twitter.com/VLbvWGCSrJ
— 札幌速報 (@SapporoSokuho) December 20, 2019
本州に比べて夏が短い北海道。
それもあって、夏場には多くの人が集まるイベントが目白押しです。
ところが、ここに五輪マラソンが加わることで、こういったイベントへの影響が注目されています。
まず、場所も重なってしまう大通公園のビアガーデン。
市民の間では夏の風物詩として親しまれています。
今年は7月19日~8月14日の間に行われました。
来年も同じような日程で開催すると、どうしても五輪マラソンと重なってしまいます。
札幌の夏のスポーツイベントといえば、JRA札幌競馬場での競馬開催があります。
来年も、7月25日~9月6日に行われることが発表されていました。
しかし、五輪マラソンと重ならないように日程を変更。
7月25日~8月9日は、同じ北海道の函館競馬場に開催場所が移されます。
札幌の初夏のビッグイベントとしては、YOSAKOIソーラン祭りもあります。
来年は6月10日~6月14日の開催が決まっています。
大通公園が会場のひとつとはいえ、時期だけみると五輪マラソンとは関係ないように思えます。
しかし、大通公園では、五輪マラソン開催へ向けての準備工事が6月から始まる予定です。
両方を並行して行うかどうか、これから調整が行われます。
まとめ
IOCによる突然の決定から始まって、いろいろ揉めた末に札幌開催となった五輪マラソン。
東京の都心をめぐるコースを期待していた人には本当に残念ですが、札幌のコースには札幌なりの楽しみがあるはずです。
本番ではいったいどんなレースが見られるか?
そして、日本代表の選手はメダルを獲得できるのか?
男女ともに好レースを期待しましょう!