2月11日は『建国記念の日』です。
よく『建国記念日』と言われますが、正しくは『建国記念の日』なのです。
ご存じない方がほとんどではないでしょうか?
この『の』には、きちんとした意味があります。
今回は、『建国記念日』と『建国記念の日』の違いについてご説明していきます。
また、この『の』が使われている国民の祝日、使われていない国民の祝日についても触れていきます。
正しい意味を知り、2月11日の『建国記念の日』を迎えましょう。
『建国記念の日』の由来
2月11日は紀元節
建国記念日🇯🇵主な祝祭日はGHQに封印され
後年抵抗勢力の中何とか建国記念日は復活できた今年
紀元前660年建国から数えて2679年目ちなみに零戦とは
昭和15年皇紀2600年に採用された艦上戦闘機で、00年式戦闘機の略名
皇紀に由来する僕らは多くの大事な文化を
忘れたままでいる* pic.twitter.com/l6XolxhmNL— 歴史好き⛩️ロマンチスト👹ノ💫🥚.。* (@tatsup_japan) February 5, 2019
毎年2月11日は『建国記念の日』です。
この『建国記念の日』は、【建国をしのび、国を愛する心を養う日】として定められた国民の祝日です。
この2月11日という日付は、初代天皇の神武天皇の即位日である旧暦の紀元前660年1月1日にあたります。
旧暦から新暦に換算した日付が2月11日ということで、この日を【紀元節】とよび日本の誕生を祝い、明治5年から昭和23年まで祭日とされていました。
しかし、第二次世界大戦後の昭和23年にGHQは、【紀元節】を認定することにより天皇を中心とし日本人の団結力が高まってしまうのではないかと懸念し、【紀元節】は廃止され祭日はなくなりました。
その後、【紀元節】を復活させようという動きが高まり、9回もの議案提出・廃止を経て、昭和41年に紀元節から『建国記念の日』と名前を変え国民の祝日として認められ追加されました。
『建国記念日』ではなく『建国記念の日』なのはなぜ?
2月11日は【建国記念の日】
『日本書紀』に伝わる神武天皇の即位日に由来する。「建国記念日」とせず「の」を入れるのは、神武天皇が神話上のものであるとされるため、建国由来とするより「建国されたという事象そのものを記念する日」とするほうが自然であるという理由から。#今日は何の日 pic.twitter.com/hHjreMGaTh— 地球くん (@chikyukun) February 10, 2018
『建国記念日』とは、文字の通り【建国を記念する日】という意味です。
国により捉え方が変わり、『建国記念日』に限らず、独立記念日や革命記念日や統一記念日などの場合もあります。
「記念日」とは歴史的な事実としてはっきりとその日付がわかっており、祝日として定めるのもその日でなければならないと決まっている日のことです。
一方、「記念の日」とは該当する日付がはっきりとわかっておらず、歴史的事実をこの日に国民で祝いましょうという意味を込めて日付を定めた日のことです。
つまり、日本では建国日が明確ではないので、建国を祝う日として『建国記念の日』が定められました。
上記にも触れておりますが、この『建国記念の日』を定めるまでには、法案を退出・廃止を繰り返すこと9回、ずいぶんと長い期間を要しました。
紆余曲折を経ること数年、ようやく昭和38年に『建国記念日』ではなく『建国記念の日』と名称に『の』を入れることによって、建国された日ではなく建国されたという事そのものを記念する日であると理解し説明できるようにし、昭和41年に祝日法改正案は成立し、2月11日は『建国記念の日』として政令で定められました。
『建国記念の日』の『の』には、こんなにも深い意味があったのです。
『建国記念の日』のように『の』がつく国民の休日
午前にツイートした祝日の名称で(の)が有る無いの理由❗
今日の『建国記念の日』他11の祝日は日を指定しなくて良いのです。
しかし、『元日』『憲法記念日』『天皇誕生日』はその日で無くてはいけない3祝日なのです。よって、12の祝日や振替休日を利用したり3連休を制定できるのです。 pic.twitter.com/Vf5MyuJ2cz
— 好坊主【 義通浄活 】 (@kishunotukkun) February 11, 2019
あまり深くは考えたことはないと思いますが………
『建国記念の日』のように『の』がつく国民の祝日は、他にもたくさんあります。
これまで、散々『の』について説明してきましたが、この『の』がつくかつかないかは、その日にちに関係があります。
『の』がつく祝日は、該当する日付がはっきりと決まっていませんが、この日に国民で祝いましょうという意味を込めて日付を定めた祝日です。
つまり、絶対にその日でなければならないという訳ではないので、『の』がつく祝日は移動できる日なのです。
以前は1月15日だった成人の日は、現在は1月の第2月曜日へ移動し日月曜の連休となっています。
成人の日以外にも、ハッピーマンデーとよばれ祝日が固定されず第〇月曜日へ移動されている祝日が多数あります。
2020年は、オリンピックイヤーです。
この『の』がつく祝日は移動できるという仕組みを使い、本来であれば10月の第2月曜日の『体育の日(スポーツの日)』は2020年東京オリンピックの開会式である7月24日へ移動します。
同様に、本来であれば7月の第3月曜日の海の日は2020年東京オリンピック開会式前日の7月23日へ、また本来であれば8月11日の山の日は、閉会式翌日の8月10日へ移動します。
オリンピックイヤーならではの祝日大移動ですね。
これ以外にも『の』がつく国民の祝日は多数あり、現在は全部で13日あります。
『の』がつかない国民の休日
16個ある国民の祝日のうち、最後が「の日」で終わるものが大半(13個 例外は「元日」「憲法記念日」「天皇誕生日」)なのに、「建国記念の日」だけ「建国記念日」と間違われるのはなんでかな?
「敬老の日」を「敬老日」と間違ったなんて話、聞いたことない。
— 狐の手のおじさん (@HrkRiver) February 12, 2019
『の』がつかない国民の祝日は、歴史的な事実としてはっきりとその日付がわかっており、祝日として定めるのもその日でなければならないと決まっている祝日のことです。
現在『の』がつく国民の祝日が13日あるのに対して、『の』がつかない国民の祝日はいくつあるかご存じですか?
な!なんと!
『の』がつかない国民の祝日は
全部でたった3日しかありません。
その3日とは、「元日」「憲法記念日」「天皇誕生日」です。
「元日」は新年の始まりである1月1日です。
「憲法記念日」は日本国憲法が施行された5月3日です。
「天皇誕生日」は平成までは12月23日でしたが、令和元年5月に皇太子さまが新天皇に即位されましたので、令和からは2月23日が天皇誕生日です。
以上の3日は必ずその日にしなければなりません。
他の日に移動することはできないので『の』がつかない国民の祝日となります。
もっとありそうな気がしますが…………カレンダーを見てみると本当に3日だけなのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
普段は何も気にせず祝日をお過ごしでしょうが、国民の祝日には奥深い事情があったとは驚きですね。
今まで『建国記念日』も『建国記念の日』も同じだと思っていた方は、この『の』の存在の意味深さに気づけたことでしょう。
今年の『建国記念の日』は、制定の由来や意味を考えながら過ごし有意義な1日にしましょう。
その他の国民の祝日にも、全て由来や意味があります。
ぜひ、お時間のある時に調べてみて、国民の祝日の奥深さを知り祝日を楽しむのも良いのではないでしょうか(^^)