12月12日、京都・清水寺で、毎年恒例となる「今年の漢字」の発表会がありました。
いろいろあった今年2019年、世相を象徴する漢字1文字は、いったい何になったのでしょうか?
候補として予想されていた漢字や、これまでの年で選ばれてきた漢字とともにみていきましょう。
今年の漢字は「令」に決定
京都・清水寺で発表される「今年の漢字」。今年は元号・令和にも使われる「令」でした。https://t.co/kwjj06CcBQ pic.twitter.com/YRMReZa2En
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) December 12, 2019
2019年「今年の漢字」は、
「令」
に決まりました。
「今年の漢字」は、実は一般公募で決まっています。
決めているのは、財団法人日本漢字能力検定協会。
全国から「今年の漢字」1文字を募集して、最も得票数の多かったものを発表しています。
今年は21万6325票の応募があって、うち、「令」が最も多い3万427票を集めました。
なお、得票数が多かったトップ10は、
「令・新・和・変・災・嵐・水・風・天・税」
でした。
毎年12月12日は「漢字の日」と決められていて、この日の午後に、清水寺で貫主さんが大きな和紙に向かって毛筆でエイッ!と書き記すという発表イベントが定着しています。
その様子は、テレビの情報番組の中でも生中継されるほどです。
「令」にまつわる出来事は
令和元年5月1日 令和幕開け❗️#山中湖 #富士山 祝 おめでとう令和❗️#yamanakako #fujisan#令和#平和 pic.twitter.com/uQ3wdKes5q
— 山中湖 インターリゾート東屋 (@info7745) April 30, 2019
今年、「令」にまつわる出来事といえば、やはり何といっても元号が「令和」に改められたことですね。
4月1日に発表されてから、出典となった万葉集が密かなブームとなったり、福岡県太宰府市にある坂本八幡宮が「令和」ゆかりの地として有名になったりと、5月1日の改元を待たずに様々な話題を振りまきました。
一方で、今年は大きな災害が相次いだのも忘れられません。
台風19号をはじめとする大規模な水害では、暴風警報や大雨洪水警報が発「令」されて、各地で避難命「令」も出されました。2か月過ぎた今でも、避難生活を送っている人たちがいます。
これを読んでいる方の中にも、被災された方がいらっしゃるかもしれません。
一日も早い復旧をお祈りしています。
ここからはかなり苦しいですが、社会的に法「令」順守が問われる事件が多かったことも挙げられるでしょうか。
候補として噂されていたのはどんな漢字?
今日発表される今年の漢字、予想は「和」。
令和、平和、日本。これしかないでしょう pic.twitter.com/6FRADu5O0I— かえでいぬ🍁C97 31日西3 Q05a (@inugoya_kaede) December 11, 2019
「今年の漢字」は1文字でいろいろ予想がしやすいので、事前にネットでも何が選ばれるのか、予想が花盛りでした。
みなさんも、きょうが発表日だと聞いて「何になるのかなあ?」と予想したのでは?
予想された漢字の中で、多く見かけたのは、やはり「令和」にちなんだ「令」や「和」でした。
「和」については、ラグビー日本代表の合い言葉「ONE TEAM」にも引っ掛けられるので、こちらを予想した人も多かったかも。
「和」の結果は、第3位でした。
ラグビー関連だと、日本代表のジャージの色にちなんだ「桜」や、「ONE TEAM」にちなんだ「一」も見掛けました。
残念ながら、こちらはトップ10圏外。
「一」だと、そういえばイチロー選手の引退も今年はありましたね。
消費税率が10月に8%から10%に引き上げられたことで、「税」を推す声もありました。
結果は第10位。
前回、5%から8%に引き上げられた2014年には「税」が「今年の漢字」に選ばれています。
ほかには、台風の相次ぐ襲来に加えて、人気アイドルグループ・嵐が今年1月に2020年いっぱいでの活動休止を発表したことにちなんだ「嵐」ではないか?という説も。
結果は6位にランクインしていて、やっぱり話題性が大きかったんだなあ~と実感します。
過去に選ばれた漢字はどんなものがある?
BBCニュース – 日本の今年の漢字は「災」 相次いだ自然災害を反映 https://t.co/zSiq6g6PzS pic.twitter.com/SOIuFPMwkw
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) December 13, 2018
「今年の漢字」は1995年に発表が始まりました。これまでにはどのような字が選ばれてきたのでしょうか。振り返ってみましょう。
まず、昨年2018年は「災」でした。
今年もそうでしたが、昨年も西日本豪雨や大阪、北海道での大きな地震、台風の襲来など、多くの自然災害に見舞われた一年でした。
ちなみに、「災」が選ばれたのは2004年に続いて2度目でした。
2004年は新潟県中越地震があった年ですね。
一昨年、2017年は「北」。
今となって思い返すと何かあったかなあ…?と首をひねりたくなりますが、北朝鮮のミサイル発射や核実験が国際的に大騒ぎとなった年でした。
「今年の漢字」最初の年、1995年に選ばれたのは「震」。
阪神淡路・大震災の年で、ほかにも地下鉄サリン事件で社会が震え上がったという連想も働いて、「災」ではなく「震」の方が支持を集めました。
これまでに最も多くの回数選ばれた漢字は「金」。
2000年、2012年、2016年の3回選ばれています。
選ばれた年を見て、何か気付きませんか?そう、いずれも、夏季オリンピックが開かれた年です。
日本代表の活躍で金メダル獲得が相次いだことが、年末になっても深く印象に残っていたことがよく分かりますね。
ということは、来年、2020年も「今年の漢字」は「金」なのでしょうか?
まとめ
先日の「新語・流行語大賞」に続いて「今年の漢字」も発表され、いよいよ年も押し詰まってきた漢字…いや、感じがします。
あなたにとって、「今年の漢字」はなんだったでしょうか?
人それぞれに、1文字で今年を象徴する漢字がきっとあるはず。
辞典片手に、探してみるのもいかがでしょう?